PEXA Serviceについて

チュートリアル

テストツール

定義ファイル

基本プロセス

拡張プロセス

Condition

セッション

モデル

リファレンス

環境設定

目次

  1. はじめに
  2. モデルイベントについて
  3. 同期、非同期について
  4. イベントソースがモデルリストの場合
  5. ModelEventTable定義
    1. ModelEventTable定義ファイルの全体構成
    2. ModelEventTable定義のitemsセクション
    3. ModelEventTable定義ファイルのサンプル
  6. ModelEventQueue定義
    1. ModelEventQueue定義ファイルの全体構成
    2. ModelEventQueue定義のitemsセクション
    3. ModelEventQueue定義ファイルのサンプル


はじめに

PEXA3以降の機能です。
このドキュメントは、PEXAサービスフレームワークで使用するModelEventTable定義ファイルについて解説するものです。

ModelEventTable定義ファイルは、サービスから送信されるイベントに待機するサービスを定義するものです。
サービス定義ファイル内でsendプロセスを記述しておくと、フレームワークエンジンに対してモデルイベントが送信されるので、 そのイベント発行に対して呼び出されるサービスをModelEventTableに定義しておくことで、サービス間を疎結合させて連動させることが出来ます。

どのイベントテーブルに対してモデルイベント送信されるかは、サービス定義ファイルのsendプロセス内で指定されます。

記述形式はPEXA独自のプロパティ形式となります。このプロパティ形式の書式については、リファレンスを参照して下さい。
なお、この定義ファイルの拡張子は".table"になります。(例:ModelOperationEventTable.table)


モデルイベントについて

モデルイベントとは、サービス定義のsendプロセスによって送信される、データモデルに対しての変更通知です。

  • 「データモデルAが生成された」
  • 「データモデルAが更新された」
  • 「データモデルAが削除された」
といったことを契機として、システム内の複数の機能が連動して動作するという場合に、サービス内から直接別サービスを呼び出すと密結合となってしまい、追加変更が難しくなります。 例えば、以下のような問題が考えられます。
  • 「呼び出すサービスを変更したい場合に、呼出元まで変更しないと行けない」
  • 「呼び出すサービスが増えた場合に、呼出元に追加しないと行けない」
  • 「サービスの呼出条件が変わった場合、呼出元に判定ロジックの追加が必要になる」
このように、連動内容が変わる度に呼出元にまで影響が発生してしまうのを防ぐために、モデルイベント及びモデルイベントテーブルを使用します。 これらを使用すると、モデルイベントを送信する側は、連動するサービスのことは一切知る必要が無く、ただイベントの送信のみ行うだけで済みます。 また、呼出条件の変更や連動サービスの追加はモデルイベントテーブル側に追加すれば良いだけとなります。
このように、サービス同士を疎結合によって連動させることで機能の追加、変更を容易にするための仕組みがモデルイベントです。

ただし、1つのSVOステートメント内で固定的に決まっている処理をこの仕組みで連携させることはしないでください。 あくまで別々のSVOステートメント間を条件付きでアドホックに疎結合するような場合において使用すべきです。 例えば、医療系のシステムにおいて注射オーダーが登録されたことを契機として、
  • ユーザー操作ログを登録する
  • 関連する計画系データモデルの状態を更新する
  • リマインダを生成する
といったような注射オーダーの登録とは切り離された別ステートメントを呼び出すような場合に使用する仕組みと考えて下さい。

モデルイベントによって呼び出された側のサービスでは、以下のセッションキーでイベント情報を取得することが出来ます。 これはイベント送信元のサービスがsendプロセスで指定した情報になります。

セッションキー 取得できる内容 対応するsendプロセス側のパラメータ
PEXA_ModelEventRole イベント発生時のロール情報をあらわすデータモデルが取得できます。 role属性
PEXA_ModelEventModel イベント発生元のデータモデルそのものが取得できます。単体モデルもしくはモデルリストになります。 source属性
PEXA_ModelEventOperationCategory PEXA_ModelEventModelで取得できるデータモデルに対して行われた操作の種別が取得できます。 operation属性


同期、非同期について

モデルイベントはサービス定義ファイルでsendプロセスを記述することで送信できます。
この時、unsync属性でイベント送信を同期、非同期のどちらで行うかが指定できます。
それぞれには以下の違いがあります。

タイプ 概要 長所 短所
同期 モデルイベント送信により実行される処理が全て終了して始めて呼出元に処理が戻ってくる。 イベント送信により実行された処理のエラーハンドリングをその場で行える。 イベント送信により実行される全ての処理が完了しないと呼出元に処理が戻ってこない=パフォーマンスが悪い。
非同期 モデルイベントの送信直後に呼出元に処理が戻ってくる。 イベント送信(send命令)直後に処理が呼出元に戻ってくる=パフォーマンスが良い。 処理スレッドが分離するので、途中でエラーが発生した場合に直接エラーハンドリングが出来ない。

それぞれに一長一短がありますので、パフォーマンス優先かエラーハンドリング優先かによって適切に使い分けて下さい。

また、同期の場合と非同期の場合では読み込まれる定義ファイルと処理の流れが異なります。
以下でそれぞれについて説明します。

同期実行の場合(unsync=false)

sendプロセスで同期実行が指定された場合は、以下のフォルダに格納されているファイルが読み込まれて動作します。

sendプロセスで指定された名前のModelEventTableの記述内容にしたがって個別の処理が呼び出されます。

処理実行の流れ
sendプロセス --> ModelEventListener --> ModelEventTable --> Service実行


非同期実行の場合(unsync=true)

sendプロセスで非同期処理が指定された場合は、以下の2種類のファイルが読み込まれて動作します。

まず、sendプロセスで指定された名前が宣言されているQueue定義ファイルがまず読み込まれて、 その内容からModelEventの送信先Queueが決定され、JMSによるModelEvent送信が行われます。 この送信が完了した時点で、呼び出し元(sendプロセス)に処理が戻ってきます。

その後、別スレッドでJMSのQueueから呼び出されたModelEventListenerがModelEventを受信して、 sendプロセスで指定された名前が宣言されているModelEventTableの記述内容にしたがって個別の処理が呼び出されます。

上記のような動作をするため、非同期実行を行いたい場合はModelEventQueue定義ファイルとModelEventTable定義ファイルの両方を用意して、 ペアになるものに対してそれぞれに同じ名前でtable_nameを宣言しておく必要があります。

処理実行の流れ
sendプロセス --> ModelEventQueue --> JMSキュー(この時点でsendプロセスに戻る) 
JMSキュー(別スレッド) --> ModelEventListener --> ModelEventTable --> Service実行
また、上記のように一旦JMSキューを経由する形となるため、この方法をとりたい場合はあらかじめ実行環境上にJMSキューをデプロイしておく必要があります。 具体的な方法は実際に利用するアプリケーションサーバーごとに異なりますが、JBossの場合は設定サンプルファイルが以下の場所にありますので参考にしてください。
  /etc/config/jboss/jbossmq-destinations-service.xml



イベントソースがモデルリストの場合

サービスのsendプロセスのsource属性ではイベントソースとして単体モデルとモデルリストのどちらかを指定することができます。 ModelEventTable定義のloop_by_models属性で、イベントソースがモデルリストの場合のModelEventTableの動作を指定することができます。

loop_by_models属性での指定毎にそれぞれでどのような動作になるかを以下に記述します。

loop_by_models属性 ModelEventTableの実行 PEXA_ModelEventModelで渡される対象
true ModelEventTableの実行がモデルリストの件数分ループし、呼び出されたサービス側にはモデルが1つずつ渡される。(サービスのiteratorプロセスのような動作となる) ループ中のモデルリストから抽出された単体モデルが渡される。
false(こちらがデフォルト) ModelEventTableの実行は1回で、呼び出されたサービス側にモデルリストが丸ごとそのまま渡される。 イベントソースのモデルリストが丸ごとそのまま渡される。


ModelEventTable定義ファイルの全体構成

ModelEventTable定義ファイルの全体構成について、以下に示します。
itemsセクションの中に、サービスを起動する条件及び起動サービスを列挙します。

それぞれのセクションの詳細については、以降で解説します。

書式 :

table_name宣言部(1)
parallel属性(0|1)
loop_by_models属性(0|1)
itemsセクション(1)
	
記述注:
    属性        あらかじめ決められた値を選択する(true/falseなど)
    宣言部      値または、値のリストを設定する
    セクション  入れ子で他の属性、宣言部、セクションを保持する可能性がある
                (値又は、値のリストが設定される場合もある)

    (1):必須
    (0|1):オプション
    (1以上):一個以上必須
    (0以上):0個以上(オプション)

記述例 :

;---------------------------------------------------------------
; Release-Date:     $Date:: 2018-12-18 19:39:07 #$
; Release-Version:  $Revision: 9211 $
; Author:           $Author: kitora $
; First-Created-On: 2007/04/03
; First-Created-By: Daisuke Morishita
; ---------------------------------------------------------------
table_name      ModelOperationEventTable
parallel        2
loop_by_models  false
;---------------------------------------------------------------
; モデルイベントに対するサービスの呼出定義
;---------------------------------------------------------------
[items
    サービス呼出定義1
    ,

    サービス呼出定義2
    ,

    サービス呼出定義3
    ,
              :
              :
              :
]

説明 :
イベントテーブルの識別名称を最初に指定し、 その後でitemsセクションを記述してイベントに対するサービス呼出の情報を列挙します。

属性値 :
属性値は以下の通り。

table_name宣言部

記述例 :

table_name        ModelOperationEventTable

説明 :
必須です。
システム内でユニークになるモデルイベントテーブルの識別名を指定します。


parallel属性

記述例 :

            parallel        2
        

説明 :
非必須です。省略時は0になります。
モデルイベントの同時処理上限数を指定します。0の場合は、上限なしです。
同時処理数が上限に達したときに、別の処理を行おうとすると前の処理が終わるまで待機します。
1を指定することで、処理を直列化することができます。


loop_by_models属性

記述例 :

loop_by_models        true

説明 :
非必須です。省略時はfalse扱いになります。
イベントソースがモデルリストになる場合のModelEventTable実行モードを指定します。
true/falseそれぞれでの動作については「イベントソースがモデルリストの場合」を参照してください。



ModelEventTable定義のitemsセクション

書式 :

[items
    desc宣言部(0|1)
    filter宣言部(0|1)
    exist宣言部(0|1)
    append_flag属性(0|1)
    dead属性(0|1)
    operation属性(1)
    servicesセクション(1)
    ,
	     .
	     .
	     .
]
	
記述注:
    属性        あらかじめ決められた値を選択する(true/falseなど)
    宣言部      値または、値のリストを設定する
    セクション  入れ子で他の属性、宣言部、セクションを保持する可能性がある
                (値又は、値のリストが設定される場合もある)

    (1):必須
    (0|1):オプション
    (1以上):一個以上必須
    (0以上):0個以上(オプション)

記述例 :

;---------------------------------------------------------------
; モデルイベントに対するサービスの呼出定義
;---------------------------------------------------------------
[items
    ;-----------------------------------------------------------
    ; Reminder生成
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "Create Reminder and update status."
    ;filter "Comment is not null"
    ;exist  Comment
    operation   CREATE,UPDATE,REMOVE,ENABLE,DISABLE
    append_flag true
    [services
        (CreateReminder
        )
    ]
    ,
    ;-----------------------------------------------------------
    ; StatusFlag変更
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "Quips StatusFlag change."
    filter  "KarteIdentifiedCategory is not null or HeaderIdentifiedCategory is not null"
    ;exist  Comment
    operation   CREATE,UPDATE,REMOVE,ENABLE,DISABLE
    append_flag true
    [services
        (PurposeEvaluateStatus
        )
    ]
    ,
    ;-----------------------------------------------------------
    ; カルテ情報作成
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "Create KarteO from Result."
    filter  "ResultNo is not null"
    operation   CREATE
    append_flag true
    [services
        (結果からKarteOを作成する
        )
    ]
    ,
    ;-----------------------------------------------------------
    ; 操作ログ採取
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "OperationLog create."
    operation   CREATE,UPDATE,REMOVE,INVALID,DELETE,ENABLE,DISABLE
    append_flag false
    [services
        (操作ログを登録する
        )
    ]
    ,
    ;-----------------------------------------------------------
    ; 異常中断用(リトライ上限を超えたもの)
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "DeadLetterQueue."
    dead true
    [services
        (異常終了時の後処理
        )
    ]
]

説明 :
サービスからこのイベントテーブルに対してモデルイベントが送信された場合に、どのようなサービスが起動されるかを定義するセクションです。

サービスの起動定義はこのセクション内で複数個指定することが出来ます。 複数の場合はカンマでそれぞれの設定ブロックを区切って列挙します。

一つ一つの起動設定ブロックには、以下のパラメータを記述して下さい。

desc宣言部

記述例 :

desc "Create KarteO from Result."

説明 :
非必須です。
この起動設定についての説明文をコメント情報として記述できます。


filter宣言部

記述例 :

filter  "ResultNo is not null"

説明 :
非必須です。
サービスを起動する前提条件を指定できます。
判定対象は、モデルイベント内部に格納されている対象データモデルの内容になります。
ここで指定した条件に合致しない場合は、サービスは呼び出されません。

条件式の記述形式はこちらを参照して下さい。


exist宣言部

記述例 :

exist  Comment

説明 :
非必須です。
サービスを起動する前提条件を、項目の有無によって指定できます。
filter宣言部で"XXX is not null"と指定するのと同じ意味となります。
判定対象は、モデルイベント内部に格納されている対象データモデルの内容になります。
ここで指定した条件に合致しない場合は、サービスは呼び出されません。

条件式の記述形式はこちらを参照して下さい。


operation属性

記述例 :

operation   CREATE,UPDATE,REMOVE

説明 :
必須です。
モデルイベントに含まれているモデル操作種別を指定します。
ここに記述されたモデル操作種別に受信したモデルイベントの内容が合致すればサービスが呼び出されます。
ただし、filter条件が指定されている場合はそちらも判定されますので、両方で合致しなければサービスは呼び出されません。

ここで指定できるモデル操作種別は以下の物になります。複数指定する場合はカンマ区切りで列挙して下さい。

  • CREATE:モデルが生成された
  • UPDATE:モデルが更新された
  • REMOVE:モデルが削除フラグが設定された
  • ENABLE:モデルが有効状態になった
  • DISABLE:モデルが無効状態になった
  • INVALID:モデルに無効フラグが設定された
  • ACCEPT:モデルに対して承認行為が行われた
  • UNACCEPT:モデルに対して承認取消が行われた
  • SUSPEND:モデルに対して保留行為が行われた
  • UNSUSPEND:モデルに対して保留解除が行われた
  • REJECT:モデルに対して返却行為が行われた


append_flag属性

記述例 :

append_flag true

説明 :
非必須です。
起動定義が複数個itemsセクションに定義されている場合に、これ以降のサービス起動定義の評価が続行するかを指定するフラグ値です。

trueもしくはfalseで指定できますが、基本的にtrueにしておいてください。
省略時はデフォルトはtrueです。


dead属性

記述例 :

dead true

説明 :
非必須です。
非同期キューで再送上限数を超えた場合の処理であるフラグ値です。

DLQ(DeadLetterQueue)に送られたイベントを処理する内容の場合に、trueとします。 trueもしくはfalseで指定できます。
省略時はデフォルトはfalseです。


servicesセクション

書式 :

[services
    (サービス名
        (session
            サービス呼出パラメータ宣言部(0以上)
        )
    )
    ,
	     .
	     .
	     .
]
	
記述注:
    属性        あらかじめ決められた値を選択する(true/falseなど)
    宣言部      値または、値のリストを設定する
    セクション  入れ子で他の属性、宣言部、セクションを保持する可能性がある
                (値又は、値のリストが設定される場合もある)

    (1):必須
    (0|1):オプション
    (1以上):一個以上必須
    (0以上):0個以上(オプション)

記述例 : パラメータ指定無し

[services
    (操作ログを登録する
    )
]
記述例 : パラメータ指定あり
[services
    (操作ログを登録する
        (session
            セッションキー1   AAA
            セッションキー2   BBB
        )
    )
]
記述例 : 複数サービス起動
[services
    (パスモデルを変更する
        (session
            セッションキー1   AAA
            セッションキー2   BBB
        )
    )
	,
    (操作ログを登録する
        (session
            セッションキー1   AAA
            セッションキー2   BBB
        )
    )
]

説明 :
起動条件に合致した場合に呼び出すサービスをservices内部に複数個列挙できます。
複数指定する場合はカンマで区切って列挙して下さい。

呼び出すサービスに対して渡すパラメータを限定する場合は、記述例のようにサービス名指定の括弧内に指定して下さい。



ModelEventTable定義ファイルのサンプル

;---------------------------------------------------------------
; Release-Date:     $Date:: 2018-12-18 19:39:07 #$
; Release-Version:  $Revision: 9211 $
; Author:           $Author: kitora $
; First-Created-On: 2007/04/04
; First-Created-By: namako
;---------------------------------------------------------------
; description : QUIPSデモにおけるモデルイベントテーブル定義。
;               Reminder生成や操作ログ採取のサービスを呼び出す。
;---------------------------------------------------------------
table_name ModelOperationEventTable
;---------------------------------------------------------------
; モデルイベントに対するサービスの呼出定義
;---------------------------------------------------------------
[items
    ;-----------------------------------------------------------
    ; Reminder生成
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "Create Reminder and update status."
    ;filter "Comment is not null"
    ;exist  Comment
    operation   CREATE,UPDATE,REMOVE,ENABLE,DISABLE
    append_flag true
    [services
        (CreateReminder
        )
    ]
    ,
    ;-----------------------------------------------------------
    ; StatusFlag変更
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "Quips StatusFlag change."
    filter  "KarteIdentifiedCategory is not null or HeaderIdentifiedCategory is not null"
    ;exist  Comment
    operation   CREATE,UPDATE,REMOVE,ENABLE,DISABLE
    append_flag true
    [services
        (PurposeEvaluateStatus
        )
    ]
    ,
    ;-----------------------------------------------------------
    ; カルテ情報作成
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "Create KarteO from Result."
    filter  "ResultNo is not null"
    operation   CREATE
    append_flag true
    [services
        (結果からKarteOを作成する
        )
    ]
    ,
    ;-----------------------------------------------------------
    ; 操作ログ採取
    ;-----------------------------------------------------------
    desc "OperationLog create."
    operation   CREATE,UPDATE,REMOVE,INVALID,DELETE,ENABLE,DISABLE
    append_flag false
    [services
        (操作ログを登録する
        )
    ]
]


ModelEventQueue定義ファイルの全体構成

ModelEventQueue定義ファイルの全体構成について、以下に示します。
itemsセクションの中に、ModelEventの送信条件及び送信先Queue/Topicを列挙します。

それぞれのセクションの詳細については、以降で解説します。

書式 :

table_name宣言部(1)
itemsセクション(1)
defaultセクション(0|1)
errorセクション(0|1)
	
記述注:
    属性        あらかじめ決められた値を選択する(true/falseなど)
    宣言部      値または、値のリストを設定する
    セクション  入れ子で他の属性、宣言部、セクションを保持する可能性がある
                (値又は、値のリストが設定される場合もある)

    (1):必須
    (0|1):オプション
    (1以上):一個以上必須
    (0以上):0個以上(オプション)

記述例 :

;---------------------------------------------------------------
; Release-Date:     $Date:: 2018-12-18 19:39:07 #$
; Release-Version:  $Revision: 9211 $
; Author:           $Author: kitora $
; First-Created-On: 2007/04/03
; First-Created-By: Daisuke Morishita
; ---------------------------------------------------------------
table_name  ModelOperationEventTable
;---------------------------------------------------------------
; モデルイベントに対する送信先Queue/Topicの定義
;---------------------------------------------------------------
[items
    イベント送信先の定義1
    ,

    イベント送信先の定義2
    ,

    イベント送信先の定義3
    ,
              :
              :
              :
]
;---------------------------------------------------------------
; デフォルト送信先Queue/Topicの定義
;---------------------------------------------------------------
(default
)
;---------------------------------------------------------------
; エラー送信先Queue/Topicの定義
;---------------------------------------------------------------
(error
)

説明 :
イベントテーブルの識別名称を最初に指定し、 その後でitemsセクションを記述してイベントに対する送信先の情報を列挙します。

属性値 :
属性値は以下の通り。

table_name宣言部

記述例 :

table_name        ModelOperationEventTable

説明 :
必須です。
ペアとなるモデルイベントテーブルと同じ識別名を指定します。



ModelEventQueue定義のitemsセクション

書式 :

[items
    desc宣言部(0|1)
    queue宣言部(1)
    operation属性(0|1)
    resource宣言部(0|1)
    filter宣言部(0|1)
    exist宣言部(0|1)
    append_flag属性(0|1)
    ,
	     .
	     .
	     .
]
	
記述注:
    属性        あらかじめ決められた値を選択する(true/falseなど)
    宣言部      値または、値のリストを設定する
    セクション  入れ子で他の属性、宣言部、セクションを保持する可能性がある
                (値又は、値のリストが設定される場合もある)

    (1):必須
    (0|1):オプション
    (1以上):一個以上必須
    (0以上):0個以上(オプション)

記述例 :

[items
	;---------------------------------------
	; AleartならTopicへ
	;---------------------------------------
	desc		"Topic"
	queue		ModelEventTopic
	resource	Aleart
	operation	CREATE
	filter		"XXX = AAA"
	exist		YYY
	append		true
	,
	;---------------------------------------
	; ReminderならQueueへ
	;---------------------------------------
	desc		"Queue"
	queue		ModelEventQueue
	resource	Reminder,Aleart
	operation	CREATE
	filter		"XXX = AAA"
	exist		YYY
	append		true
]

説明 :
サービスからsendプロセスでモデルイベントが送信された場合に、どこにイベントを送信するかを指定するセクションです。

送信先定義はこのセクション内で複数個指定することが出来ます。 複数の場合はカンマでそれぞれの設定ブロックを区切って列挙します。

一つ一つの起動設定ブロックには、以下のパラメータを記述して下さい。

desc宣言部

記述例 :

desc "Create KarteO from Result."

説明 :
非必須です。
この送信設定についての説明文をコメント情報として記述できます。


queue宣言部

記述例 :

queue  ModelEventQueue
送信先のJMS Queue/Topicの指定です。
デフォルトで以下の2つが用意されています。
  • ModelEventTopic
  • ModelEventQueue
これは以下のフォルダにあるファイルに記述されています。
  /env/queue/ModelEvent.queue
上記のファイルにアプリケーションサーバーにデプロイされる実際のQueue/Topicとマッピングが記述されています。


resource宣言部

記述例 :

resource	Aleart
非必須です。
イベント送信するモデルの名前を指定できます。
判定対象は、モデルイベント内部に格納されている対象データモデルになります。
ここで指定した条件に合致しない場合は、イベント送信は行われません。


filter宣言部

記述例 :

filter  "ResultNo is not null"

説明 :
非必須です。
イベント送信する前提条件を指定できます。
判定対象は、モデルイベント内部に格納されている対象データモデルの内容になります。
ここで指定した条件に合致しない場合は、イベント送信は行われません。

条件式の記述形式はこちらを参照して下さい。


exist宣言部

記述例 :

exist  Comment

説明 :
非必須です。
イベント送信する前提条件を、項目の有無によって指定できます。
filter宣言部で"XXX is not null"と指定するのと同じ意味となります。
判定対象は、モデルイベント内部に格納されている対象データモデルの内容になります。
ここで指定した条件に合致しない場合は、イベント送信は行われません。

条件式の記述形式はこちらを参照して下さい。


operation属性

記述例 :

operation   CREATE,UPDATE,REMOVE,ENABLE,DISABLE

説明 :
非必須です。
モデルイベントに含まれているモデル操作種別を指定します。
ここに記述されたモデル操作種別に受信したモデルイベントの内容が合致すればイベント送信が行われます。
ただし、filter条件が指定されている場合はそちらも判定されますので、両方で合致しなければ送信されません。

ここで指定できるモデル操作種別は以下の物になります。複数指定する場合はカンマ区切りで列挙して下さい。

  • CREATE:モデルが生成された
  • UPDATE:モデルが更新された
  • REMOVE:モデルが削除フラグが設定された
  • ENABLE:モデルが有効状態になった
  • DISABLE:モデルが無効状態になった
  • INVALID:モデルに無効フラグが設定された
  • ACCEPT:モデルに対して承認行為が行われた
  • UNACCEPT:モデルに対して承認取消が行われた
  • SUSPEND:モデルに対して保留行為が行われた
  • UNSUSPEND:モデルに対して保留解除が行われた
  • REJECT:モデルに対して返却行為が行われた


append_flag属性

記述例 :

append_flag true

説明 :
非必須です。
送信先が複数個itemsセクションに定義されている場合に、これ以降の送信先の評価が続行するかを指定するフラグ値です。

trueもしくはfalseで指定できますが、基本的にtrueにしておいてください。
省略時はデフォルトはtrueです。



ModelEventQueue定義ファイルのサンプル

;---------------------------------------------------------------
; Release-Date:     $Date:: 2018-12-18 19:39:07 #$
; Release-Version:  $Revision: 9211 $
; Author:           $Author: kitora $
; First-Created-On: 2007/04/04
; First-Created-By: namako
;---------------------------------------------------------------
; description : QUIPSデモにおけるモデルイベントテーブル定義。
;               Reminder生成や操作ログ採取のサービスを呼び出す。
;---------------------------------------------------------------
table_name ModelOperationEventTable
;---------------------------------------------------------------
; モデルイベントに対するイベント送信先の定義
;---------------------------------------------------------------
[items
	;---------------------------------------
	; AleartモデルをTopicに送信
	;---------------------------------------
	desc	"Topicの記述サンプル"
	queue	ModelEventTopic
	resource	Aleart
	operation	CREATE
	append	true
	,
	;---------------------------------------
	; ReminderモデルをQueueに送信
	;---------------------------------------
	desc	"Queueの記述"
	queue	ModelEventQueue
	resource	Reminder
	operation   CREATE
	append	true
]
;---------------------------------------------------------------
; ModelEvent DefaultQueue
;---------------------------------------------------------------
(default
)
;---------------------------------------------------------------
; ModelEvent ErrorQueue
;---------------------------------------------------------------
(error
)


更新情報

  • 最終更新者 : $Author: kitora $
  • 最終更新日時 : $Date:: 2018-12-18 19:39:07 #$
  • バージョン : $Revision: 9211 $



Copyright © 2006, Atrris Corporation